大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(ネ)499号 判決

二、被控訴人は控訴人等に対し左記指定案不承認処分の無効なることを確認すべし。

三、被控訴人は大阪府知事に対し同知事のなしたる左記農地買収除外の指定案につき承認すべし。

四、大阪府知事が昭和二十四年二月二日附農地第一三〇号大阪府中河内郡加美、巽、長瀬三ケ村連合耕地整理地区内加美村地域中二五〇、三〇〇坪(内農地面積六一、〇五〇坪)の区域についてなしたる買収除外区域指定案。

五、訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

旨の判決を求め、

被控訴代理人は、主文第一項同旨の判決を求めた。

事実並に証拠の関係は、

控訴代理人に於て、末尾添附の準備書面記載のとおり陳述し、被控訴代理人に於て、末尾添附の準備書面其の一、大阪府知事が昭和二十四年二月二日附公文書(農地第百三十号)を農林大臣に提出した事実、其の二、大阪府知事の本件除外指定承認申請のあつた事実及び農林大臣が除外申請却下の意見を京都農地事務局長を通じて大阪府知事に通知した事実は孰れもこれを認める。尚不承認の裁定が文書によつてなされたのではないことは認める。但し不承認の裁定のあつたのは昭和二十五年一月七日頃であると述べた外はすべて、原判決の事実に記載してあるとおりであるからこれを引用する。

三、理  由

大阪府知事が控訴人等主張のような土地買収除外指定の申請を昭和二十四年二月二日附公文書(農地第百三十号)を以て農林大臣に提出した事実、農林大臣が右申請に対し、除外申請却下の意見を京都農地事務局長を通じ、昭和二十五年一月十日附二五京農局第九八号の通牒を以て、大阪府知事に通知した事実は孰れも当事者間に争がなく、控訴人等は右不承認の裁定は農林大臣名義の公文書によつてなされない限り適法且有効に成立しないと主張し、右裁定について農林大臣名義の公文書の作成されていないことは被控訴人の認めるところである。

そして、以上の事実関係の下に於て、農林大臣の不承認の裁定があつたと認めるべきか、又は控訴人等主張の如く未だ成立せずと認めるべきかの争があるが、元来このような裁定は、行政機関相互の内部の意思表示であるに留まつて、それ自体具体的に国民の権利、義務に直接何等の影響がなく、行政訴訟の不服の対象となるものではない。(この点については、尚原判決の理由の説示と同一の見解であるからこの部分を引用する。)

よつて、右裁定の存否、又その有効、無効を争うことは許されないと考えるから、この部分の請求は不適法として却下を免かれない。

又控訴人等の被控訴人に対し、「本件買収除外区域指定を承認すべし」との請求の不適法であることは、原判決がその理由に於て説示するところと同意見であるから、この部分を引用する。

よつて、原判決は相当で本件控訴は理由がないから、民事訴訟法第三百八十四条第一項、第九十五条、第八十九条、第九十三条第一項本文を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 渡辺葆 牛山要 野本泰)

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